ライフスタイルホテル THE LIVELY 福岡博多の楽しみ

近年海外からの旅行者の注目を集める福岡中心部、中洲に2019年に誕生したのが「THE LIVELY 福岡博多」だ。近年ホテルに求められるニーズは多様化しており、福岡初のライフスタイルホテルである「THE LIVELY 福岡博多」は「世界中から人と情報と機会が集まる場所」を提案、日々実践している。現代のホテルは本来の「泊まる場所」にとどまらず生活、仕事、食事、アルコールを楽しむ場所となり、ファッションを初めとした新しい文化の発信場所としてますます重要になっている。「THE LIVELY 福岡博多」はそんな様々なニーズを満たす、刺激に溢れたゲストエクスペリエンスを提供してくれるのだ。

ホテルに入るとまず目に飛び込んでくるのが、開放的な空間の「THE LIVELY BAR」。昼間はコーヒーや軽食を楽しむこともでき、ラップトップで仕事に集中するゲストの姿が目立つのも、仕事や生活の場を提供するライフスタイルホテルらしい。また、アペリティフタイムには宿泊客にはフリーフローの生ビールが提供されるので、賑わいを見せる。これも通常のホテルバーとは違ったスタイルで、旅のひと時を楽しむことができる。

「THE LIVELY 福岡博多」でのハイライトは、オールデイダイニングレストラン「THE LIVELY KITCHEN 福岡博多」での食体験だ。熊本県出身の中村安智シェフが提案するのは和の食材と器にイタリアンの調理法を掛け合わせたモダンジャパニーズイタリアンだ。今回体験したのはディナー3コースのうち、最上級の「至福」コース。最初に登場したのが氷を張った生花のようなプレゼンテーションの前菜だ。「冷静コーンスープ」「茗荷とストラッチャ」「アジのコンフィとドライトマト」「イチジクのタルト」はいずれも夏の食材を用いた季節感と清涼感あふれるアミューズブーシュ。続いて「天使海老とカリフラワー」これはニューカレドニア産の天使海老にみずだこ、からすみ、いくらという魚介類にカリフラワー、アスパラガスを加えたサラダのような軽快な前菜だった。「鱧のカツレツ」は衣がサクサク、旬の鱧のカツレツにバジリコ、モッツァレッラというイタリアンらしい組み合わせ。梅肉ソースでさっぱりといただける。続くパスタは緑も鮮やかな「生シラス冷製パスタだ」極細の冷たいカッペリーニに大葉を使ったジェノヴェーゼソースが心地よく、茨城産の白魚がいいアクセント。魚料理は「オマール海老とスズキのポワレ」で濃厚なエビのソースと甘いにんじんのムースという2種のソースでいただく。そしてメインが「宮崎牛、赤ワインとイチジク」ランイチというランプとイチボが重なり合ったモモ肉はジューシーな味わいで濃厚な赤ワインソースでワインが進む。最後のデザートにいたるまでディテールに宿るプロ意識と審美眼は目も舌も楽しませてくれる素晴らしいコースだった。

翌朝の朝食メニューも充実しており、前菜の盛り合わせにメインは和食か洋食が選べる。とはいえこちらにも趣向が凝らされており、ココットで登場するふわふわのスクランブルエッグにサルシッチャと白味噌、牛肉と沢庵など盛りだくさんで、こちらも朝からワインが飲みたくなる充実ぶり。和食のメインは白身魚と南高梅のソースに土鍋ご飯、洋食は豚肉のブラウンソース煮込みと焼きたてクロワッサン。その日の気分でどちらを選んでも間違いないだろう。

「THE LIVELY 福岡博多」でのステイはさまざまな美食体験ができる稀有な時間となることだろう。食の街福岡は日本有数のグルメ都市として名高くあちこち食べ歩くのも楽しいが、一度「THE LIVELY 福岡博多」を知ってしまえばホテルから外出するのが難しくなる。滞在することが福岡への目的となる、そんな旅行スタイルを堪能させてくれる注目ホテルだ。


THE LIVELY 福岡博多(ザ・ライブリー福岡博多)
住所:福岡県福岡市博多区中洲 5-2-18
TEL:050-3138-2071
公式サイト:Web


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