パスタの歴史その7 パスタ職人とパスタ製造の変遷(全9回)
パスタ職人とパスタ製造の変遷
ルネサンス期の料理書に出てくるパスタは、基本的に手作りを念頭に置いたもので、貴族など富裕層の厨房で料理人が手がけるものだった。一般庶民がパスタを食べようとすると、職人が作る専門の店で買うのである。とはいえ、高級品だったから… 続きを読む
ルネサンス期の料理書に出てくるパスタは、基本的に手作りを念頭に置いたもので、貴族など富裕層の厨房で料理人が手がけるものだった。一般庶民がパスタを食べようとすると、職人が作る専門の店で買うのである。とはいえ、高級品だったから… 続きを読む
文化黎明の中世末期から15世紀ルネサンス時代へと移り変わると、食の分野も「シンプルな調理」から「バランスと洗練の料理」へ変遷を遂げていった。この時代に、ガストロノモと呼ばれる美食家、美食研究家が輩出し、各が料理書を表している。有… 続きを読む
中世は、歴史的には灰色もしくは暗黒の時代といわれ、食の分野もその例外ではなかった。飢饉や疫病のせいで人口が減り、農業もふるわなかったからだ。暗黒の中世から脱却した13世紀頃からイタリア半島で食に関する書物が出始めていく。13世紀から1… 続きを読む
すでに冒頭で述べたように、マルコ・ポーロが中国から“麺”を持ち帰って広まったという説は否定されている。ただ、「東方見聞録」には、それらしきものについて語っている箇所がある。この作品は獄中で語った冒険譚がもととなって口述筆記で、写本につぐ写本の… 続きを読む
絹が伝わったシルクロードのように、パスタがたどったパスタロードがある、というのが最近のパスタの歴史論の中核だ。ただそれは、絹の交易といったような商業的なルートではなく、どのようにパスタというものが伝わり、発展していったかを推測し、物語る道だ。道は幾つ… 続きを読む
羊飼いの伝統が育んだ工芸
サルデーニャの商業の中心となったのは豊富な鉱山資源であった。紀元前より輸出されていたのは、鋼や青銅、金銀である。青銅製の像がヌラーゲからも出土しており、かなり精巧な技術を確立していたことが明らかになっている。また、金銀は細い針… 続きを読む
イタリア半島の一番近いところ、トスカーナの沿岸から188キロ、そして、チュニジアから178キロ。地中海西部のほぼ中央に位置するサルデーニャ島は、イタリアからは地理的にも文化的にも遠い存在だ。しかし、その名は青く透き通る美しい海の島として知られ、特に、… 続きを読む
少し前の話になるが今年の4月26日、老舗グラッパ・メーカー「ナルディーニ」のオーナー、ジュゼッペ・ナルディーニが亡くなった。1927年生まれの享年90歳。戦後の苦しい時代にカ・フォスカリ大学経済学部を卒業、以来50年以上に渡り1779年創業のグラッパ… 続きを読む
2013年9月にオープンした話題の5つ星ホテル。ミラノ・ファッションの中心であるモンテナポレオーネ地区やブレラ地区からわずかな距離にありながらも閑静な住宅街に位置し、外観もホテルというよりは高級アパートメントといった趣。ツアー客は決して訪れないエクス… 続きを読む
SAPORITA新企画、幻の食材トリュフを知る、見る、食べる「トスカーナ・トリュフ体験ツアー」ではフィレンツェから専用車両での送迎付きでトリュフ狩り体験が楽しめます。トスカーナでは年間を通じてさまざまな種類のトリュフがとれますが、まずはトリュフの歴史… 続きを読む