恐い恐い女性料理人No.1は?

毎週金曜日に届く料理ジャーナリスト主宰のメルマガは、ジャーナリスト特有のちょっとひねくれた言い回し満載で結構面白い。昨日のメルマガは、ミシュラン三つ星レストラン「エノテカ・ピンキオーリ」の女性シェフ、アニー・フェオルデからのfaxを紹介していた。

以前のメルマガで主宰者が「三つ星女性シェフのクラブにはナディア・サンティーニ(「ダル・ペスカトーレ」)とルイザ・ヴァラッツァ(「アル・ソリーゾ」)がいる」と書いたら、それに対して「お忘れのようですので」とアニー・フェオルデより「私はイタリアで初の三つ星女性シェフであり、それは1950年にリヨンでメール・ブラジエが獲得して以来の快挙で、さらに言えば、三つ星を取り戻した初の女性シェフです。」と言ってきたのだという。

主宰者は、「それは完全な失念であった」とし、さらに「確かに、”エウジェニー・ブラジエ”が初の三つ星女性シェフであり、 63年に獲得しています。しかし、”メール・ブルジョア”の厨房にいたマリー・ブルジョアも忘れちゃいけません。33年から36年までここは三つ星でしたから」と微妙な反撃をし、「イタリア初の三つ星女性シェフであって、フランス系イタリア初の...ではないですよね、生まれはニースだし」としめくくる。

この応酬がどこまで行くのか恐いもの見たさもあるけれど、アニー・フェオルデが「私のことを覚えておいていただくために、コックコートを着た写真を送りましょうか? それともナディアとルイザと一緒に出ている本でも送りましょうか」と言ったあたりで、私ならフェイドアウトしちゃうだろう。フィレンツェの街の中で時々、エレガントなファッションに身を包み、通り過ぎて10秒経っても強烈な香水の香りを残しながら小型犬を散歩させているのを見かけるが、このやりとりを知ったからには、目も合わせちゃいけないな、と肝に銘じた。ちなみに、恐い男性料理人No.1は、サドレル。あくまでも個人的な意見ですが...mnm