ZauberFlöte@WIEN

日曜日につき取材がオフのウイーン滞在3日目。教皇ベネディクト16世のウイーン訪問も一段落、というわけでパラチンケ・ランチの後はウイーン国立オペラ座のマチネでモーツァルトの「魔笛」観劇。マッシモ劇場やベッリーニ劇場など、今年訪れたシチリアの諸劇場に比べると意外にも内装は簡素かつシンプル。しかししかしさすが天下の名門オペラハウス。今年の春、マッシモ劇場のリハーサルで耳にして全身に鳥肌が立った「魔笛の序曲」を皮切りに名アリアのオンパレード。「俺は鳥刺し男」でオペラは一気に盛り上がり、パパゲーノの道化と悲哀が表裏一体となった生き様に時折涙し、パミーナのけなげな愛にハンカチを噛み締め、夜の女王の登場に手に汗握る。
幕間はゴージャスなホワイエでスパークリングワインを一杯。傍らでは90ユーロ超のローラン・ペリエを一本空けてミニパーティ中の豪傑集団も。

二幕はお待ちかね「夜の女王のアリア」で緊張はピークに達し、パミーノとパパゲーノが試練をクリアするころ物語も終焉。パパゲーノとパパゲーナは目出たくハッピーエンドを迎える。ああ、涙、涙。

オペラの後は国立オペラ劇場の隣にある5つ星Lのホテル・ブリストルのメインダイニングにしてミシュラン1つ星の「コルソ」へ。詳細はまた次回。素晴らしく散財したウイーンの夜。MASA