毒入りモッツァレッラ
カンパーニア州産モッツァレッラからダイオキシンが検出された一件は、「イタリア政府の迅速な対応」のおかげで、急速に事態は沈静化しつつあるとLa Repubblica紙。汚染が認められた生産者リストをEU、大口輸入国である日本などに提出し、日本に輸入されている商品はどれもそのリストに該当しないということで、東京及び大阪の税関検疫の足止めも解除、EUも検出されたダイオキシンは人体にすぐに影響を与えるような量ではないので、とりあえず介入措置はとらないことに決めた。EUのスポークスマンによれば、今回のダイオキシン・モッツァレッラが人体に害を及ぼすには、一週間で4キロ食べる必要があるらしい。ナポリ人以外、そんな食生活は送ってないと思うけれど...。 イタリア的にはとりあえずよかったよかった、な一件落着ムードだけれど、根本的な問題はカモッラ(マフィア)対策が全く出来ていないところに根ざしている。産業廃棄物を含めたゴミ処理業がカモッラの独占状態で、誰もそこに口出しできず、やりたい放題やらせてきた。EUの査察も適当にお茶を濁し、腫れ物には触らず臭いものには蓋してきた結果が、ダイオキシン。それまでにも乳飲み仔羊の不審死が続いていて、汚染された土壌の草を食べた母羊の乳に毒が蓄積したと地元農民は訴えてきたけれど、結局放置されていたという事実。ダイオキシンの検出量が少なくてよかった、と楽観視している場合ではない。mnm

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