豚の王様Majore@Chiaramonte Gulfi
南西シチリア最強のトラットリアがダ・ヴィットリオ、同東海岸最高店をアンティカ・マリーナとするならば、南シチリアの張出横綱は間違いなく「豚の王様」ことキラモンティ・グルフィにあるマヨーレ Majore@Chiaramonte Gulfiであろう。数年ぶりのMajore再訪に胸ときめかせ、Ragusa Ibla〜Modica、そしてChiaramonte  Gulfiへと車を走らせるが、ようやくたどり着いたChiaramonte Gulfiは雨。広場のCafe Romaでマルティーニ・ビアンコのソーダ割を一杯ひっかけたあと、開店時間の12時30分Majoreの小部屋席に突入、懐かしの白ジャケット・カメリエーレ氏のサーブで宴は始まった。 酸っぱいジェラティーナがたっぷりのった厚切りゆで豚、自家製のしっとりしたロンツァ、黒胡椒たっぷりのサラミ。ついでプリモはビス。豚ラグーのリゾットととろとろの角煮が乗ったジャガイモのラヴィオリ。さらにセコンドのコスタータは中に卵とパンチェッタがしこんであるポルタフォッリオ型と、とぐろを巻く太めサルシッチャ炭火焼き。穴を空けてから焼いてあるので余分は脂は流れ去り外はパリパリ、中はしっとり。豚、豚、豚の連続攻撃なのにこうも軽く食べられる極意は脂を徹底的に排除していることと見た。隣のテーブルにはファルソマグロ(!!)などというスーパー・オーセンティック・シチリア料理も登場。付け合わせのインサラータがこれまたマイベスト・インサラータだった。 何となくもの足りずさらに角煮のみ数個お代わりした後アーモンドのパルフェをひとつ。ワインは地元GulfiのNeroibreo2003とCOSのCerasuolo di Vittoria2004。最後に用意されていたサプライズはお会計。目を疑う安さでこれだけ食べても一人当たりの料金はVinaino@Firenze以下!!いつまでも残って欲しいシチリアの良心。MASA

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