フィレンツェ美食散歩02 ゴッツィ(無料公開)
サン・ロレンツォ中央市場近くに革製品や土産物などを売る屋台が無数に並ぶ一角があるが、それに惑わされてはいけない。なぜなら屋台裏にひっそりとたたずみ、昼のみ営業という昔風トラットリアのスタイルを守る「ゴッツィ」があるからだ。酒屋兼居酒屋「メッシタ」として1700年代末に開店したというから、この空間ではすでに200年以上の間、酒が酌み交わされて来たことになる。その量たるや何万リットル?そして一体何万食の料理が作られて来たというのか。 1915年にはゴッツィ家がオーナーとなりその名を「ゴッツィ」と改名。現在のオーナーである料理人アレッサンドロは創業者のひ孫にあたり、一子相伝の技を守り続けている。料理は基本的にパスタかズッパ(スープ)の後に肉料理という流れ。パスタはトラットリアの基本である早い、伸びない、満腹感が得られるショートパスタ。肉料理は基本的に煮込み料理「ウミド」だが豚スペアリブのグリルや、子羊のフリットもいい。パスタは抜いて前菜、メインとも肉、肉で攻めるのがただし攻略法だが、毎日訪れる肉食ヘビー・リピーターにはカトリックの伝統を守り、金曜日にだけ登場するバッカラもいい。
Piazza San Lorenzo, 8r, Florence, Italy
+39 055 281941

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