ジェラートW杯日本地区予選、2019年5月に日本で開催
去る2018年9月14日から16日まで、フィレンツェを見下ろすミケランジェロ広場では今年で9回目になるジェラート・フェスティバルが開催された。今回はイタリア内外から16人のジェラート職人たちが参加してそれぞれのスペシャルなジェラートを提供。4日間を通じた来場者の人気投票で優勝者が決まるというシステムで、厳密なコンペティションではなく、あくまでもジェラートの楽しさ、おいしさを広めたい、という趣旨であった。その昔はこじんまりと始まったローカルイベントだったが、回を重ねるごとに徐々に定着、いまでは意欲的にワールドツアーも行うなど、フィレンツェだけでなく世界的にも認知度の高いイベントとなりつつある。 9月15日に行われた記者会見では2019年5月25日、26日に史上初めて沖縄と横浜でジェラート・フェスティバルが日本で開催されることが発表された。主催者のGabriele Poli ガブリエレ・ポーリによれば、2010年にスタートしたジェラート・フェスティバルは「メイド・イン・イタリー」の象徴であるジェラートをまずヨーロッパ、そして世界へと広めることに成功。ワシントンDCで行われたアメリカ大会が成功をおさめたこともあり、満を持して日本開催を発表したわけである。パートナーはジェラート・マシン・メーカーの第一人者であり、ジェラート大学を開講してジェラート職人育成にも意欲的なボローニャのCarpigiani カルピジャーニだ。 この日の記者会見でジェラート大使に任命されたのは石川県マルガー・ジェラートの柴野大造氏。柴野氏はリミニ毎年1月に開催されるジェラート・コンテストの頂点、SIGEP (Salone Internazionale Gelateria Pacticceria Panificazione Artigianale e Caffe) 参加をきっかけにジェラート・フェスティバルにも連続参加。長年の功績を認められて今回の大使任命となった。関係者によれば、アメリカ文化としてのアイスクリームが根ざしている沖縄で、沖縄産の食材や果物を使ってジェラートを表現したい。そしてターゲットは日本人だけでなく、アジア諸国からの観光客を想定しているとのこと。会場には那覇市のイオンモールが決定しているが、横浜大会についての詳細はまだ未定だ。ただ2日間に渡り2会場で行われる日本大会は2021年に行われるジェラートW杯「ジェラート・フェスティバル・ワールド・マスターズ2021」日本地区予選も兼ね、3名の日本人ジェラート職人に出場権があたえられることになっている。 こと料理の世界ではサンペレグリノ・ヤングシェフので日本人シェフ、藤尾康浩氏の優勝など厨房のドアは世界に直結していることが明らかになったが、ジェラートの世界もやはり日本国内のみならず、世界へと続く可能性もあるのだ。応募要項などは決まり次第またSAPORITAで。

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