イタリア色濃厚なワインバー、クランデスティーノ41@中目黒

201911月、中目黒にOPENしたワインバー「クランデスティーノ41 Clandestino 41」はイタリア人男性2人が経営するワインバーだ。イタリア語がわかる人ならば「クランデスティーノ」と聞くと「ん?」と思うことだろう。通常は不法移民、秘密などを意味するので、いうならば禁酒法時代のアメリカにあったような合言葉を必要とするスピークイージー=もぐり酒場か、看板のないシークレット・バー?いやいや、そうではなく、もちろんれっきとした合法的なイタリアン・バーなのだ。単に語感がいいからこの名に決めた、とはオーナーの一人「ダニ」ことフィレンツェ出身のダニエレ・グレコ Daniele Greco。もう一人はアレッツォ出身のグラッツィアーノ・デ・アンジェリス Graziano De Angelis、通称「グラ」。このダニ&グラ・コンビが「クランデスティーノ41」の主役だ。

この日飲んだのはProsecco, Sauvignon Blanc, Sangiovese, Pinot Neroなどだが、クラフトビールやオリジナルスプリッツ¥800も充実している。例えばアマーロ+プロセッコ=アマリッツ Amaritz、ランブルスコ+アペロール=スプリッツ・ロッソ Spritz Rosso、アペロールとペローニ=ペロ・ペローニ Pero Peroniなどなどネーミングも洒落ているではないか。このあたりのドリンクはダニの担当。 一方奥にあるオープンキッチンでの調理はグレの担当。麻布十番フィオルディマーゾのチーズとサルーミをBerkelで極薄にスライスしてくれるタリエレ・ミスト¥800〜やポルケッタ¥1500といった定番つまみもいいが、白眉はグレが作る多加水、長時間発酵のピ@@サPI@@A(原文ママ)だ。これはローマの定番ピンサをイメージしたグレのオリジナル。モルトやライ麦、全粒粉をブレンドして多加水、長時間発酵で作るのでクリスピーかつ軽くて香ばしい。今回試したのはサルシッチャ、スカモルツァ、野菜のマリネのチャラファレーモCelafaremo(=俺らでもできるさ)¥1500。サルシッチャとチーズの組み合わせはフィレンツェのエノテカ・ヴォルポ・エ・ルーヴァの名物クロスティーニを思わせ、ワインに実によく合う。 今回は試していないがタップ・クラフトビールやクラフトジンコーナーにはおなじみGinepraioやOld Sailors Coffeeなどもある。さらには少量生産、超レアなイタリアのクラフト・ウイスキー「プニ PUNI」もあった。これはトレンティーノ・アルト・アディジェ州、メラーノのさらに奥のスイス国境にあるウイスキー・メーカーで、バーボン、シェリー、マルサラなど異なる樽で熟成させた4タイプがある。今回試したのはバーボン樽とペドロ・ヒメネスのシェリー樽で4年熟成させたSOLE。香り高く、なめらか、チャーミング、軽いベリーやハチミチ、オレンジのフレーバー。噂通り素晴らしい逸品で、より長いエイジングのVINA、ALBAはWhisky Bible2020でそれぞれ94、95点という高得点をマークしている。おともはアレッツォのチョコレートメーカーVestriのチョコラティーニ。「クランデスティーノ41」はイタリアのレア物に出会える確率も高く、今後リピート必至のマイ・ワイン・バー、となるか。 クランデスティーノ Clandestino 東京都目黒区上目黒1-19-4 NTビル 2F Tel050-5597-9311 17:30~24:00 火休  

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