イタリア料理アカデミー公式本「Sughi Salse」
イタリア料理アカデミー Accademia Italiana della Cucina公式本、正式名称は「地域料理におけるスーゴ・サルサ・コンディメント Sughi Salsa e Condimenti nella Cucina del Territorio」そもそもサルサとスーゴの違いとは?なんとなく感覚的に理解していた人は多いかもしれないがあらためて問われるとはて?と困ってしまうのでは?序文に登場する同アカデミー会長パオロ・ペトローニ Paolo Petroniによればサルサとはフランス料理のソースにあたり70年代のヌーヴェル・キュイジーヌの影響を受け、発展、残ったもの。一方スーゴとは米、パスタを味付けするのに使われる煮込みで最もイタリア料理らしいものといえる、とのことだ。本書ではイタリア全土北から南まで合計200近いサルサとスーゴを掲載しているだけでなくスペインやマルタなどイタリア料理の影響を受けたと思われるもの、またはイタリア料理に影響を与えたものなどいわば近隣の親戚関係にあたるサルサとスーゴも網羅している。例えばサルサはFonduta della Tradizione(Valle d’Aosta), Codognada(Trentino Alto Adige), Coniglio alla Bellunese(Veneto), Cren – Salsa di rafano(Piemonte), Friggioni(Emilia Romagna)など、一方スーゴはFumet(Piemonte), Pesce Fuggito(Molise), Ragù Barese(Puglia), Ragù di Pecora(Abruzzo)などなど。一方外国料理はといえばSalsa di pomodoro con salsiccia Maltese(Malta), Gazpacho(Spain)など。イタリア料理アカデミー編纂の書籍だけあって、具体的な作り方、あるいは料理写真そのものよりも歴史や背景、蘊蓄などに比重が置かれている。イタリア力を高めたい人向き。 判型:ソフトカバー イタリア語 2C 248P 1020g 2016年1月1日発売(表紙は現行版) Bolis刊
 

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