黄金色に輝く100%Made in Toscanaのサフラン・ジン
1911年創業の「モレッリ Morelli」はメイド・イン・トスカーナの哲学を貫く家族経営のグラッパ&リキュール生産者だ。創業者レオネッロ・モレッリがピサ近郊のフォルコリに蒸留所を開くと、戦時中の厳しい時代にも関わらず販売網を徐々にイタリア全土へ拡大。レオネッロ自らが描いていたというユニークなエチケットも人気となり、モレッリのグラッパは多くのイタリア人の舌を喜ばせ続けてきたのだ。 現在「モレッリ Morelli」は4代目にあたるルカ Luca、パオロ Paolo、マルコ Marcoの三兄弟が家業を継ぎ、従来のグラッパだけではなく近年ではビター(ビッテル Bitter)、アペリティーヴォ Aperitivo、アプリコット Apricotなどのカクテル用リキュールや、ジン、トリプル・セックも発表し、カクテルの世界でもその存在感を広めつつある。先日フィレンツェ中心部にある、ドゥオモを望むテラス「トスカニーノ・イン・リナシェンテ」で行われた発表会では、マルコ・モレッリ Marco Morelliがサフランを使った新作ジン「ジン・ザッフェラーノ」を初披露。招待客にふるまってくれたのだ。 マルコいわく、「ジン・ザッフェラーノ」に使用している原材料は、友人の生産者が栽培するサフランをはじめ、すべてトスカーナ産を使用している。創業当初からの信念であるメイド・イン・トスカーナを貫いている。やや甘味を感じるマイルドなファーストアタックはジン本来が持つねずの実の爽やかな香りで、後からサフラン特有のエキゾチックかつ乾いた砂漠の風のような風味が感じられる。黄金色に輝くジンはバーカウンターに映えるだけでなく、色彩的にも香り的にもカクテル作りの幅を広げてくれるだけでなく、料理とのペアリングも無限の可能性を感じさせてくれる。   クラシックなミラノ風リゾットにあわせるのはもちろん、あえてサフランを使わないリゾットを「ジン・ザッフェラーノ」とあわせて口中でミラネーゼを感じるというやりかたもいいかもしれない。アランチーニにも相性がいいのはもちろん、海老とサフランという黄金律があるように、魚介類と合わせると一味違う香りを引き出してくれそうだ。近年イタリアのクラフトジン、特にトスカーナからは意欲的かつ興味深いジンが続々と登場しているが、そのいづれもがイタリア料理との相性に無限の可能性を秘めているのが最大の魅力。「ジン・ザッフェラーノ」を使った料理とカクテルのペアリングならば、トスカーナならではのテロワールを感じられるのではないだろうか。 liquorimorelli.it 「モレッリ」のリキュールは「ディーンアンドデルーカ」にて発売中。「ジン・ザッフェラーノ」は日本での発売は未定。

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