パスティッチェリア・ロウ「コルテーゼ・カフェ」新オープン
フィレンツェでパスティッチェリアといえば、圧倒的にクラシックな世界で、どの店も素朴な焼き菓子や昔ながらのアイスケーキ(ズッコットなど)が中心。そんなフィレンツェにパスティッチェリア・ロウを持ち込んだのがヴィート・コルテーゼだ。16歳で飲食の世界に入り、皿洗いから始めて、あらゆるセクションを経験、クレープリーを開業して繁盛させた。ところが、健康を害したことが、転換点となった。自らの食生活を見直し、健康な食についての研究を開始。マクロビオティック、アーユルヴェーダなど様々な分野で学び、最終的にクチーナ・クルディスタ(Raw cooking)に辿り着いた。パスティッチェリア・ロウ、ヴィーガン、グルテン・フリーを実践する菓子職人となったのである。2014年にローマで初のパスティッチェリア・ロウの店「Grezzo」のオープンに参加。チョコレートを主体としたドルチェやジェラートなど100以上のレシピを開発した。
その後、フィレンツェに移り、サンタ・マリア・ノヴェッラ広場に面したミュージアムのカフェとして、「Cortese Café 900」をオープン。フィレンツェに初めて登場したパスティッチェリア・ロウは、健康に配慮しつつドルチェを味わえると、じわじわと支持を広げた。そして8月末、2号店「Cortese Café」がピッティ宮殿のすぐ近くにオープンした。サンタ・マリア・ノヴェッラ広場の店は、それ以前にあった旅行代理店のレトロな内装をそのまま活かしていたが、新店はすべて新しくデザインされている。アイデンティティカラーであるイエローをテーマにしたミニマルデザインと、作業風景が見えるガラス張りのラボが目を引く。カフェではショウケースに並ぶケーキ、サブレなどの小菓子を選び、そのままカウンターでコーヒーとともに味わったり、2階のテーブル席でゆっくり寛ぐこともできる。また、通りに面したウインドウからは店内に入らずともジェラートを買い求めることができる。2号店は特にジェラートに力を入れているのだ。もちろん、ジェラートもクルードでヴィーガン、グルテン・フリーである。
小麦粉をベースとする従来のパスティッチェリアと、パスティッチェリア・ロウはかなり違い、ふんわりとした空気感やはずむような食感はない。しかし、それ以外のクリーミーさ、ざっくりとした歯触り、チョコレートの濃厚さなど、さまざまな要素が複雑な味わいを生み出し、意外性を楽しむことができる。そして、ジェラートは素材の風味がとにかくストレートに伝わってくる。フィレンツェでドルチェを探索するなら必ず訪れたい新スポットだ。
Cortese Café
Via de’ Guicciardini, 124R Firenze
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