エミリア・ロマーニャ、フードヴァレーの旅4ラヴェンナ編






今回のエミリア・ロマーニャ州をめぐる旅、最終目的地はフードヴァレーがあるエミリア地方から離れ、アドリア海沿いにある街ラヴェンナへだ。ラヴェンナにはかつて西ローマ帝国など三大帝国が首都を築き、当時の栄華を今に伝えるビザンチン様式のモザイクで名高い。1996年には5世紀から6世紀に建てられた初期キリスト教建築物群「サン・ヴィターレ聖堂」「ガッラ・プラキディア廟」「ネオニアーノ洗礼堂(正統派洗礼堂)」「アルチヴェスコヴィーレ礼拝堂」「サンタポリナーレ・ヌオヴォ聖堂」「アリアーニ洗礼堂」「テオドリック廟」「サンタポリナーレ・イン・クラッセ聖堂」の合計8件がユネスコの世界文化遺産に登録されている。またかのダンテ・アリギエリもフィレンツェを追われ、ラヴェンナに埋葬されている。





また市内には「ラヴェンナ市博物館 MAR – Museo d’Arte della Città di Ravenna」がありモザイクの名工たちの作品が展示されているので、1500年前のモザイクを堪能した後は現代的なモザイクを学ぶのもいいだろう。「ディメンシオーネ・モザイコ Dimensione Mosaico」などモザイク体験にトライできる工房も市内にはあり、美術を学ぶイタリア人も多く研修に訪れているほどだ。モザイクで歴史と伝統を感じた後はやはり美食体験が欠かせない。今回ラヴェンナで訪れた美食スポットをいくつか紹介したい。









ラヴェンナ中心部にある屋内市場「メルカート・コペルト Mercato Coperto」ではイートインもできるし、パスタを打つパスタ工房パスティフィーチョなどもあるのでまずはここから美食体験を始めたい。ロマーニャ地方を代表するパスタといえばパッサテッリだが、屋内市場の近くにあるその名も「オステリア・パッサテッリ Osteria Passatelli」ではクラシックな「パッサテッリ・イン・ブロード Passatelli in brodo」を味わうことができる。粉を使わないパスタは、寒い日に熱々のブロードで味わうとそのありがたさがよくわかる。夜に出かけるならば「バイロン・リソルジメント博物館 Museo Byron e del Risorgimento」の地下にある「タヴェルナ・バイロン Taverna Byron」がいいだろう。パラッツォ・グイッチョーリの古いカンティーナを改装した空間は雰囲気がよく、タヴェルナとはいえ料理とサービスはリストランテに近い。「マンチーニ社製メッツェ・マニケ、シャコとトマトのブラザート Mezze maniche di Pastificio “MANCINI” con canocchie e pomodori brasati」はアドリア海の美味であるシャコとマンチーニの歯応えある自家製硬質小麦のショートパスタが好相性。ロマーニャ地方のストリートフードならばピアディアーナを忘れるわけにはいかない。19世紀の空間が酒飲み心をそそるオステリア「カ・デ・ヴェン Ca de Ven」は標準語でいうところの「カーサ・デル・ヴィーノ Casa del Vino」つまりワイン酒場だ。プロシュットとペコリーノのピアディーナに地元のサンジョヴェーゼ・アッラ・ロマーニャを飲む。店主のさりがないホスピタリティも心地よく、カジュアルに過ごしたいならばこの店もいい。

最後にラヴェンナの冬の楽しみをもうひとつ紹介したい。ダンテ・アリギエリの名を冠した「テアトロ・コムナーレ・アリギエリ Teatro Comunale Alighieri」は1852年の歴史ある劇場で、今冬の音楽シーズンにはコンサートやダンス、芝居などが2026年4月まで上演される。今回「エミリア・ロマーニャ州観光局」の招待で観劇したのはヘンデルの18世紀の作品「メサイア」。有名な「ハレルヤ」のフレーズで名高いこの作品はメサイア、つまり救世主キリストの生涯を描いたおり年末年始に聞くとより一層厳かな気分になること間違い無いだろう。冬のラヴェンナを訪れる際は熱々のパッサテッリ・イン・ブロードとともに「テアトロ・コムナーレ・アリギエリ」の上演スケジュールもチェックしてから旅の予定を立てべし。
Special thanks to:APT Servizi Regione Emilia Romagna, ENIT S.p.A.
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