フィレンツェ美食散歩20 イル・サント・ベヴィトーレ
いわゆる、脱サラで大成功!の店である。銀行マンだったマルコと弁護士のステファノ、幼い頃からの友達同士で「もっと楽しいことがやりたいね」と飛び込んだのが、大好きなワインと食の世界。気軽に楽しく、美味しいワインに旨い料理が食べられる店を目指し、そして、今… 続きを読む
いわゆる、脱サラで大成功!の店である。銀行マンだったマルコと弁護士のステファノ、幼い頃からの友達同士で「もっと楽しいことがやりたいね」と飛び込んだのが、大好きなワインと食の世界。気軽に楽しく、美味しいワインに旨い料理が食べられる店を目指し、そして、今… 続きを読む
この店の名前は「キツネとブドウ」。イソップの童話でのどの乾いたキツネが樹上のブドウを取ろうと試みるも果たせず、「どうせ酸っぱいや」と負け惜しみを言ったとか...そんな他愛もないファンタジーを店名にするあたりになんともイタリア的な遊び心を感じる。しかし… 続きを読む
サンタンブロージョ市場広場のすぐ傍に、「リストランテ・チブレオ」「チブレオ・チブレイーノ」「カフェ・チブレオ」の三つが集まる一角がある。名付けて、チブレオ・タウン。料理人ファビオ・ピッキ率いるフィレンツェ食の本山の一つだ。ファビオの料理は、母より受け… 続きを読む
旧市街の東の端のこの市場、中央市場に比べると平屋で面積も小さいが、並ぶ品物のクォリティは高いし、活気もある。規模が小さい分、ぎゅぎゅっと圧縮してレベルが上がるのか。屋内には肉屋を中心にパン屋や食料品店、屋外に青果の露店。衣料品や雑貨もある。
まず見るべ… 続きを読む
一八六一年にイタリア統一王国が誕生し、六五年から七〇年までフィレンツェがその首都であった時、街の大改造が行われた。この中央市場もバラックを取り壊した跡に作られた、当時としては先進の建造物。しかし今、市場の中身は様変わりし、古くからの店がなくなる代わり… 続きを読む
二〇〇七年十月、サンタンブロージョ市場広場に小さな異変が起きた。「イーノ」(p66-67)と同様、エスニック・パニーノに対抗し伝統回帰の旗を掲げるパニーノ屋がオープンしたのである。
気をつけていないと通り過ぎてしまうくらい小さな店は、スツールが2脚ばか… 続きを読む
虎穴に入らずんば虎児を得ず。ちょっと大袈裟かもしれないが、ひとことで表すとこうなる。
そんなに恐ろしいところなのか?というと、否定はできない。大体、狭いうえに昼時には多くのお客が立ったまま黙々とパニーノを頬張っているのだから、一見さんはちょっと入りづら… 続きを読む
二〇〇二年のユーロ通貨導入以降インフレが進み、物価が見る見るうちに上がってしまったイタリア。人々はより安いものを求めるようになり、安くてお腹いっぱいになるケバブなどエスニックのファストフード店が街のあちこちに現れた。この状況に警鐘を鳴らすかのように、… 続きを読む
店の形態でいうなら「ヴィナイーノ」はトラットリアよりさらに気さくなオステリアであろう。紙のランチョンマットにコップ酒、使い込んだ器はトスカーナの正統「サトゥルニア」。一見すればただの飲み屋だが、その狭い厨房からはおいしそうな香りとともに、次々と料理が… 続きを読む
フィレンツェは、徒歩で回れる中心地にレストランが多く集まっている。だが、その実態は玉石混淆で、いい店とそうでない店に当たる確率は半々といったところだろうか。食事も大きな楽しみである旅において、“そうでない店”にはなるべく当たりたくない。できれば、“す… 続きを読む