ローマ下町料理を紐解く その4 Carbonara
カルボナーラを下町料理と言っていいものかどうか。下町、つまり庶民の食卓にのぼる伝統の味なのかというと、イエスでもあり、ノーでもあり。そもそも、そんなに古くからある料理ではないというのが、ガストロノモたちの見解である。でも、使う素材は卵、チーズ、グアン… 続きを読む
カルボナーラを下町料理と言っていいものかどうか。下町、つまり庶民の食卓にのぼる伝統の味なのかというと、イエスでもあり、ノーでもあり。そもそも、そんなに古くからある料理ではないというのが、ガストロノモたちの見解である。でも、使う素材は卵、チーズ、グアン… 続きを読む
パヤータpajata、もしくはパリアータpagliataとも呼ばれるこの料理は、ローマ郷土料理のなかでもsconcertante(和を乱すもの、異端児)と言われる。下町出身者でなければその美味しさはわからないと言われ、しかし、ひとたびその旨さを知った… 続きを読む
コラテッラcoratellaとは、牛よりも小さな動物のコラータcorata(モツ)のことで、具体的には仔羊(agnello)、乳飲み仔羊(abbacchio)、仔ヤギ(capretto)の肺、心臓、レバー、場合によっては小腸も含む内臓類を指し、これら… 続きを読む
シラクーサ旧市街、オルティージャ島のアポロ神殿から北側には市場が広がっている。カターニアやパレルモに比べると規模は小さいけれども内容ははというとさすがシチリア。例によってカジキやマグロが並んだ魚屋から、様々な保存食を扱う乾物屋、色とりどりの野菜が並ぶ… 続きを読む
リストランテ「アグスタレッロ」は、ローマの下町テスタッチョ地区にある。現主人アレッサンドロ・コンメントゥッチの父親が始めた店だ。
ローマ中心地を蛇行したテヴェレ川がその流れをまっすぐ海に向かって進み始めた辺りで、川をはさんで北はトラステヴェレ地区、南が… 続きを読む
カターニアのドゥオモ周辺に広がる現役バリバリの市場がペスケリア市場だ。野菜や肉、八百屋もあるがあくまで花形は広場一杯、道一杯にせり出した魚介類を売る屋台。「シチリア美食の王国へ」ではじめてこの市場を訪れた2002年には、市場にみなぎる圧倒的な生と死の… 続きを読む
モンダドーリ社のガイドブックは写真や図説が豊富で、町の成り立ちや見どころがわかりやすくて便利である。何よりグラフィックデザインが美しく、見ているだけで旅情をそそられる。巻末にはちょっとした工芸品情報が載っていて、「プーリア」編には、ガッリーポリは漁師… 続きを読む
プーリア滞在最後の日をどう過ごすか。アルタムーラや越境してマテーラに足を伸ばす案もあったが、移動の時間が長いのが勿体ないということで、急遽浮上したのがグロッターリエ行き。プーリアの陶器の街だが、今ひとつ情報がなくて、これまで全くマークしていなかった。… 続きを読む
フィレンツェに住み始めた頃、トスカーナの田舎へ出かけたことがあった。シエナの南へ行くと、ゆるやかな丘の続くいわゆるトスカーナ的風景が広がる。緑の丘の上の石造りの家に向かって糸杉の並木が続いていたり、忽然と糸杉の群れが現れたり。同行したフィレンツェ在住… 続きを読む
パスタの道を辿る時に避けては通れないのがサレント半島。レッチェを中心とするアドリア海とイオニア海にはさまれたイタリア最東端の地域である。古代ギリシャの植民によって草創期は著しく発展したが、後に繁栄した中部イタリア以北のヨーロッパから半ば取り残されたた… 続きを読む