プロセッコDOC探訪番外編その1 レ・ベッケリエの元祖ティラミス
トレヴィーゾの食といえば、冬野菜のラディッキオ・トレヴィジャーノ(ラディッキオ・ロッソ・ディ・トレヴィーゾIGP)が有名だが、それよりも世界的に知られているものがある。クリームと香ばしいカフェで作られるティラミスだ。発祥には諸説あり、ヴェネツィアを始… 続きを読む
トレヴィーゾの食といえば、冬野菜のラディッキオ・トレヴィジャーノ(ラディッキオ・ロッソ・ディ・トレヴィーゾIGP)が有名だが、それよりも世界的に知られているものがある。クリームと香ばしいカフェで作られるティラミスだ。発祥には諸説あり、ヴェネツィアを始… 続きを読む
ヴェローナ近郊にある「サポレ SAPORE」で活躍中のレナート・ボスコは、シモーネ・パドゥアンと並ぶ北部グルメ・ピッツァの先駆者。本書「Mono Pizza モノ・ピッツァ」は、彼の仕事における研究を網羅した、イタリアの最先端ピッツァを俯瞰する大著である。… 続きを読む
少し前の話になるが今年の4月26日、老舗グラッパ・メーカー「ナルディーニ」のオーナー、ジュゼッペ・ナルディーニが亡くなった。1927年生まれの享年90歳。戦後の苦しい時代にカ・フォスカリ大学経済学部を卒業、以来50年以上に渡り1779年創業のグラッパ… 続きを読む
「ハリーズ・バー」はヴェネツィアの大運河に面した、船着き場の正面にある。おそらくは世界一有名な「バー」のひとつなのに、それと知らなければ通り過ぎてしまうような簡素な佇まい。なにせ看板もなく、レトロな書体でガラス窓に「HARRY’S BAR」と書かれてい… 続きを読む
それまで食事の際の飲み物といえばワイン一辺倒だったイタリア人がクラフトビールに目覚めたのはここ十年ほどのこと。「モレッティ」「ナストロ・アズーロ」「ペローニ」といった大手ビールを口にしたことがある人も多いと思うが、近年ではイタリア各地で小規模なクラフ… 続きを読む
パスタと並ぶ“国民食”ピッツァ。しかし、その存在は長いこと軽んじられてきた。美味しいピッツェリアといえば、“本場ナポリ式”かどうかが判断基準の一つであり、ピッツァはどちらかというと味よりも値段、安くてなんぼな代物であることが多く、なんとなくナポリ式な… 続きを読む
ミラノの南東約八十キロ、パルマとピアチェンツァの中間にブッセートという小さな町がある。人口七千人あまり。大音楽家ジュゼッペ・ヴェルディの生まれ故郷としてイタリア全土にその名を轟かすオペラの聖地だが、この町にそれはそれはシブい居酒屋がある。創業一八七三… 続きを読む
毎年夏の野外オペラ会場として知られるヴェローナのアレーナを背に、夜のマッツィーニ通りを歩く。イタリアを代表するブランド・ショップのウインドウが宵闇に映える姿は壮観。ミラノのスピガ通り、あるいはローマのコンドッティ通りに似たヴェローナ一の目抜き通りは夜… 続きを読む
四方を堀に囲まれたトレヴィーゾは豊かな水の町である。ボッテニーガ川とシーレ川の合流点にあることから、水路が複雑に入り組んだ様はヴェネツィアを思わせるが、それは海水でなく淡水であり、小川を見下ろせば水草を縫うように鱒が泳ぎ、おしどりが羽を休める自然と共… 続きを読む
ヴェネツィア旧市街からリアルト橋を渡り、しばらく歩くと今も現役の威勢のいい魚市場に出る。石造りのロッジャと呼ばれるアーケードの下には、アドリア海の幸を美しく並べた屋台がずらり。市場の端はカナル・グランデに面していて、とれたての魚がどんどん船で運ばれて… 続きを読む